日本軍戦闘機と年代を比較する為にも英国戦闘機を書いてみたが派生型も多く、やたら機種も多いのでウェストランド・ウィルキンやブラックバーン・ロック等の直ぐに偵察機や標的曳航機に格下げされた機種は省きました。 空軍を見ると、やはり第二次世界大戦はスピットファイアを一貫として主力の制空戦闘機として使用しているのが判りますが、ゼロ戦と違ってその強化派生型が常に頼りになる性能でした。日本機と年代を比べてみると、Mk1がゼロ戦21型とほぼ同期、Mk5が隼1型と同期って感じです。Mk14となると2,000馬力のグリフォンエンジンを搭載しており、同期のゼロ戦52型と雲泥の差が生じています。 あと目立つのはハリケーンの実戦配備の早さで、九七式戦闘機より早く就役していますし、1939年まで唯一の戦闘機として使われていながら、バトルオブブリテンでは目立たなかったがしっかりとスピットファイアを補佐しています。そんなハリーケーンはさすがにMk2から戦闘爆撃任務がメインになりました。 タイフーンは開発当初から戦闘爆撃任務の機体で色々と欠点がありながらもテンペストが配備されるまで頑張った気がします。デファイアントは当サイトで何度も話題にしている機体。ホワールウィンドは高高度迎撃専用機として就役し、その性能は悪くは無かったですが当時は高高度迎撃する相手いませんでした。ボーファイターは戦闘機としては地味ながらその多用途性を活かして戦闘爆撃、雷撃、威力偵察もこなす隠れた名機でありました。 モスキートは本来は偵察・攻撃機でありながら、優れた速度と航続力を活かし夜間レーダーを搭載して、夜間爆撃の護衛戦闘機バージョンが開発されて立派に役目を果たしていました。目視だけに頼って夜間迎撃した月光や屠龍とは大違いです。 ミーティアは、ドイツのジェット戦闘機Me262に遅れることわずか数週間で実戦配備された実用ジェット機ですが、当時のミーティアはたいした性能では無く、V1ロケット迎撃任務ぐらいにしか使用されませんでした。 海軍を見てみると、あまり性能がパッとした艦上戦闘機がありません。海軍もそれが判っているのでフェアリー社やブラックバーン社の機体だけでなく、ハリケーンやスピットファイアを艦上機型に改造したり、米海軍機を採用する事で戦力をしのいでいます。こと艦載機だけに絞って日本海軍機と比べるとしょぼい英国艦載機でありますが、主目的が船団防衛だったのだから、こんなもんかなって感じがします。 黄色ラベルの機種は米軍機からの採用を示しており、キティホーク(P40ウォホーク)は北アフリカ戦線で戦闘爆撃機として重宝され、ムスタングはノルマンディ上陸戦などで防空任務に就きました。海軍ではマートレット(F4Fワイルドキャット)がフェアリー・フルマーやシーハリケーンの力不足をカバーしていました。この他にも、エアラコブラ、ライトニング、サンダーボルト、ヘルキャットも配備していましたが、少数であり目だった活躍が無かったので省きました。 こうやって標準化した表形式にしてみると、多国間の比較がしやすく、新たに感じる事が多かったです。ドイツやイタリア、ソ連も書けるかなぁ〜。 |
コラム19.イタリア・フランスの戦闘機実戦配備順列作ったぞ〜